親の家の片付けで気を付けたいこと

2021年1月22日更新

長年の荷物で散らかりきった親の家。あまりにも放置しすぎたために、なにから手をつけたらいいかわからない方も多いのではないでしょうか。つい後回しにしたくなる親の家の片付けですが、どのようにしたら親の家をきれいにすることができるのか、気を付けるポイントをお伝えします。

片付けは、放置しておくと危険がある!

まずお伝えしたいことは、親の家を片付けようという思いがあったら、すぐに取り掛かるべきだということです。親の家のことだからと見過ごしているうちに、家の中に積もった荷物が親を危険にさらすことがあります。そして、時間がたてばたつほど片付けは大変になり、危険も増してしまいます。

 

高齢になると、何もないところで転びやすくなることはご存じでしょうか。筋力の低下、歩行バランスの乱れ、とっさの判断の衰えなど、年をとれば避けられない体の変化のために、若いころよりも格段に転倒しやすいのです。屋外でけがをするよりも、室内で転倒してけがをすることが多いのも高齢の方の特徴です。今までは問題なくても、今後散らかった荷物につまずいてけがをしてしまうかもしれません。

 

地震が起きて荷物が崩れてきたら、身動きが取れなくなってしまうかもしれません。寝ているところに物が落ちてきてけがをする可能性もあります。高齢の親が逃げ遅れてしまうことを考えると、恐ろしいですよね。

 

また、掃除が行き届かず不衛生な環境になりやすいという問題もあります。不衛生な環境は、見た目だけでなく健康状態にも影響する問題です。

 

親の家の荷物について、たまに帰るだけの自分があまり口出しするのも気が引ける、親の家のことは親の責任だから、などの理由であえてそのままにしてきた方もいると思います。でも、散らかった荷物はただ生活環境が悪くするだけでなく、高齢の親が住まう環境を危険なものなのです。思い切って片付けに着手することをおすすめします。

捨てるか3秒以上迷ったら一時保管用に仕分

実際に片付けを始めるとき、なにから手を付けるのがよいのでしょうか。大きな荷物の処分やこまごました物の整理も早く行いたい作業ですが、一番にすることは家の中にある荷物の仕分けです。その荷物がどういうものなのか、まず大きく仕分けをすることから始めると、のちの片付けの効率が上がります。

 

仕分けといっても、台所用品、衣類、といった分け方だけではありません。例えば、絶対に必要なもの(よく使うもの)、持っていたいもの(たまに使うもの)、不要なもの(使いそうにないもの)というように、その荷物の使用頻度と必要性で仕分けをしてみましょう。この方法だと仕分けの目的がはっきりするので、家に散乱している荷物がすこしクリアに見えてきます。

 

仕分けた荷物は同じグループで一か所に集めるとわかりやすいのですが、家の状況で場所を確保できない場合もあります。その場合は段ボールなどに入れて分けて詰んだり、部屋を分けて置くなど視覚的にわかりやすくしましょう。仕分け作業は時間がかかります。別の日に作業をするときのためにわかりやすくしておくと、続きの仕分けを迷わず始められます。

 

仕分けを進めていくと、判断に迷う場面が多くあります。使用頻度の迷うもの、使わないけれど親が捨てたくないもの、珍しいものなどが該当しますが、その場合はいったん一時保管するものとして仕分けをしましょう。一時保管に仕分けをする目安は、3秒以上迷ったときです。

 

仕分けに3秒以上迷う場合、親にとって思い入れが強いものである可能性があります。思い出の詰まった物は使用頻度は低くなりますが、手放すとなるとなかなか思い切れないものです。子から見ると不要品でも、無理に仕分けをするのではなくいったん保留にすることで作業効率も上がり、親の気持ちも尊重できます。

 

一時保管に仕分けしたものは、時間を置いてもう一度見直すと意外とスムーズに仕分けできることもあります。迷ったら一時保管に仕分けすることが、親にも子にもメリットのある方法です。

親にとって暮らしやすい家を目指しましょう

仕分けを繰り返し不用品を処分していく中で、気を付けるポイントがあります。それは、片付けの目的を明確にすることです。親の家を片付ける理由はいろいろありますが、一番の目的は親が安全に暮らせることです。荷物でけがをしないように、不衛生な環境にならないようにという目的を持つことで、片付けの優先順位がはっきりします。

 

仕分けしやすいように荷物を積んでもよいスペース作り、階段や通路を塞ぎそうな荷物から仕分けをして安全の確保をしたら、不衛生なものを処分する。次に生活に必要なスペースの荷物を仕分けしていく。親の家の片付けは数日に渡る可能性もあるので、片付け中の生活も安全に暮らせるように配慮が必要です。

 

物への思いはひとそれぞれ違います。親であっても子とは考えが違ってもいいのです。きれいに整理された家にするよりも、安全で親が生活しやすい家を目指して片付けしていきましょう。

 

まとめ

親の家の片付けには、多くの時間と労力を要します。しかし、片付けを始めた方が精神的には楽になるかもしれません。どうしようと悩んでいるのであれば、親の安全な生活のためにもまずは仕分けを始めてみてはいかがでしょうか。

 

「かたづけや本舗」では、親の家の片付けと空き家の片付けを専門に行っています。今すぐに家を片付けたい、動かせない不用品の処分で困っていることはありませんか?親の家をなんとかしたい、片付けたいと思い立ったら、「かたづけや本舗」にご相談ください。

※写真はすべてイメージです。実際とは異なる場合があります。

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